操り人形雑記
ジャンプ萌えとかアニメ萌えとかネタバレとか妄想とか日常とか。
2007
March 06
March 06
ころころ変わっても良いでしょうか……。
先に謝ります、すみません(ぇえ)。
夜中に眠れなくてうだうだとケータイ弄ってたらば。
サン誕、書けました。
……の割に、祝ってません(ちーん)。
何だろうこれ、みたいな感じになってます。
て言うか警告要ります(爆)。
■お祝いムードほぼ皆無です
■死にネタを匂わせる表現があります(細かな描写はありません)
■普通のOP同人の戦闘シーンですらグロいと感じる方には厳しいかな、程度のそれらしい表現(温いですが)があります
私死にネタ読むの好きでないくせに書くのは嫌いじゃないかもしれない(コラ)。
とにもかくにも、読んでくださる方は追記へどうぞ。
先に謝ります、すみません(ぇえ)。
夜中に眠れなくてうだうだとケータイ弄ってたらば。
サン誕、書けました。
……の割に、祝ってません(ちーん)。
何だろうこれ、みたいな感じになってます。
て言うか警告要ります(爆)。
■お祝いムードほぼ皆無です
■死にネタを匂わせる表現があります(細かな描写はありません)
■普通のOP同人の戦闘シーンですらグロいと感じる方には厳しいかな、程度のそれらしい表現(温いですが)があります
私死にネタ読むの好きでないくせに書くのは嫌いじゃないかもしれない(コラ)。
とにもかくにも、読んでくださる方は追記へどうぞ。
【愛の女神よ、魔の王よ、どうか我に救いを】
湿った路地を駆け抜けた一陣の風は、僅かながら春の香を含んでいた。
けれどそれを塗り潰して尚強烈な鉄臭さが不快だった。
「サンジ」
「うん?」
名前を呼ばれるのは珍しい。煙草を噛んだ口元を緩く笑ませたサンジを横目に見ながら、ゾロは言葉を続けた。
「誕生日、おめでとう」
「っハハ、……ありがと」
一瞬の間を置いた返事が何を示すのか。
先程より幾分か唇へ近づいた火種を、サンジは石畳に吐き出した。靴底で磨り潰す動作はどこか緩慢に見えた。
「ねえ、ゾロ」
「何だ」
「プレゼント頂戴」
「……どんな?」
「一日俺の言う通りのコースでデート、とかかな」
「いつもそんなんじゃねえか」
「ちょっと違う」
呼吸と共に吐き出すテンポの良い会話、それを一旦密やかな笑いで止めてから、サンジは再び喋り始めた。
「朝は二人で一緒に目が覚めてベッドの中でおはようのキスをして、俺の作った朝飯、例えばトーストとサラダと目玉焼きだけみたいな簡単なメニューで済ませてから支度して、あえてどっかで待ち合わせすんの。それから映画観たり買い物したりまぁゲーセンなんかもちょっと寄ったりして、昼飯はいい感じのカフェで食って。そんで少しだけ高級なワインでも買って帰って、いつもより品数が多い食卓で乾杯して、お腹いっぱいになったら二人でお風呂入って、あったかいままベッドに潜り込んで、気持ち良くエッチして最後におやすみのキスをしてから手を繋いで寝る。」
「……妄想してんな」
「理想ですから」
「肝心のデート適当じゃねえか」
「だってさ、」
サンジの顔だけがゾロを向く。見つめる瞳を覆う瞼は引きつれて少しだけ重い。
「お前と一緒にいると、結局、何したってデートだし」
「じゃあ却下な」
「ええ!」
「いつも通りで構わねえだろ」
「……うん。」
生き生きと輝いていた瞳が寸時伏せられ、べったりと黒い夜空へ上がった。今夜は曇りだっただろうか、月はおろか一片の星さえ見えはしない。
「……だからさ」
不意に口を開いたのは、やはりサンジだ。
「早く、帰りてえなぁ。俺たちの船(いえ)に」
「ああ、そうだな」
「ナミさん怒ってっかなー」
あれ、出航何時だったっけ、と呟くと、珍しくゾロが朝の8時だろ、と答えを口にした。
「うわ、毬藻に教えられたっ!」
「毬藻言うなっての」
「雨降らねえかな」
「降るか!」
お喋りは止まない。二人はその場を動かない。
「日の出ってどれくらい先だろ……」
「さあなあ」
会話は酷く聞き取り辛くなった。喉が渇く、声が張りついてなかなか相手に届かない。
ゾロが軽く咳き込んで、赤みを帯びた唾液を路地に吐き捨てた。
「ルフィは食料食い尽くしてねえかな」
「期待通りに空っぽだろうな」
「あー……ひでえな。またナミさんにどやされる」
ウソップは、ロビンは、チョッパーは、フランキーは、
お喋りは止まない。朝は二人に届かない。
明星が姿を隠し、鶏が高らかに始まりを告げ、街が次第に動きだす。けれど、朝は二人に届かない。
二人は、朝に届かない。
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